はるよしの日記とかレポとか

いつでもノンフィクション

嫁の名前が思い出せない

夜寝る前にその日あったことを振り返って反省すること、よくあると思います。

 

特にコミュ障、自意識過剰、被害妄想、小心者、自己肯定感の低いそこの私たち。心大当たり。

ファミマの家系ラーメンじゃなくてサブウェイの生ハムマスカルポーネにしておけばよかったなーとか、そんなに仲の良いわけでもない同僚に返す冗談としてぎりぎり許容されるレベルを超えていたかもしれないしにたいとか、西日が眩しくない端の席はどちら側か思い出す一瞬の迷いで安息の端席が埋まってしまいすごすごとぱっと見が無難そうな人のお隣に肩身を狭めて座る帰宅ラッシュ時とか。

過ぎたことはどうしようもないと分かっていても止められないほぼ日反省会がここにはある。

だいたい良い気分になることなんてないんだから、頭の中でくらい幸せなことを考えていたいものです。

 

さて、私の記憶力のなさは筋金入りです。

両親、兄弟、叔母、先生、友人、いろいろな人に目撃されているのでこれは被害妄想ではないはず。

宿題忘れや待ち合わせの遅刻、テスト開始直後にさっきまで見ていたコーパス3000の記憶がすべて白紙になり職員室に呼び出されたこともあります。小心者由来の模範生だったおかげで「テスト用紙をめくった瞬間に頭が真っ白になって…」「病院に行け」で済みましたが。

あだ名で呼んでばかりの友人の本名を忘れるくらいなら可愛いもので、半年以上苦楽苦をご一緒させていただいた上司の名前を忘れて呼びかけられなかったこともありました。

 

穏便に済まない物忘れに当時は血の気が引いていたとしても、今ではその事案自体を覚えていないのです。困った。

もちろん「記憶力のなさに困っていること」はさすがに覚えていたので、できる対抗策についてはできる範囲でおこなってきました。こまめなメモはもちろん、復唱すると脳みそが忘れても口周りの筋肉に残滓を感じる場合があるのです。これは意外な発見でした。

しかし本当に酷いときは、友人との歓談中に自分が会話に参加していることを自分が発声中に忘れてしまい、文章の途中でどこかに行ってしまったことがあるそうです。病気じゃん。

病気じゃんと思って某有名メンクリに行ったら泣かされて帰ってきて処方された薬飲んで頭おかしくなって朝十で早退しました。割愛。

 

ここで「こんな記憶力の奴が夜寝る前にその日一日にあったことを反復できるのか」という矛盾に行き当たります。

皮肉なもので嫌なことほど忘れられないものなのです。本当に嫌。 

しかしただラクダの咀嚼のように反芻するだけではなく、心配性由来の予行演習を脳内で行うこともあります。

その中でもよく開催されるのが「自分の好きなもの紹介」です。

得てして出身地や趣味嗜好から雑談は広がっていきますからね。弾をいくつか装填しておくに越したことはありません。

 

展開されていく自分の数十年の人生で見つけてきた好きな物の数々。

しかし例え好きな物だとしても私の記憶力のなさは理不尽に襲い掛かってきます。

 

ある夜恐ろしいことが脳内で起こりました。

それは「嫁の名前が思い出せない」

いやいやいや、何年もの想い、世界一可愛い笑顔、母親に紹介した時の緊張、その他諸々はしっかりと思い出せるのに、名前だけが出てこないことある?普通に凹むわ。布団の中でここまで凹まなきゃいけない何をした。

もう書きながらこの時の辛さを思い出して泣きそうです。しかも私の記憶力の改善が不可能だという解が実体をもって出ているので、こんな悲しみはこれからも続きます。記憶力を爆発的に上げられる薬の発明を渇望する。もう〆ます。

 

嫁の名は那須与一です。

ポニテが宇宙一可愛いです。ありがとうございました。